12月11日、横浜市は
統合型リゾート施設(IR)の開発と運営を担う民間事業者に求める要件などをまとめた「実施方針」案を明らかにしました。ここでは「横浜の観光・経済に革新をもたらす」ことを基本コンセプトとしています。
今後は林文子市長がトップとなる「横浜イノベーションIR協議会」で協議し決定する予定です。
この実施方針案によると、カジノ施設はIR区域内に1つだけとし、床面積はIR施設全体の3%以内で主動線から分離する形となっています。またギャンブル依存症対策やマネーロンダリング対策として、入場回数の制限や顧客情報記録システムの導入や、20歳未満の入場を厳格に禁止することなどを盛り込んでいます。
横浜市のIRは「品位・清潔感ある空間」に
12月11日に横浜市が報告したIRの実施方針案によると、カジノは「品位・清潔感ある空間」を演出することなどを民間事業者の公募要件としています。これは市民からカジノに対する根強い反発があることを配慮してのものと言えそうです。
施設面積の3%以下に抑えるカジノは以下のようなコンセプトになります。
- エレガントで落ち着いた内装
- 非日常を感じられる大人の社交場としてふさわしいドレスコードを設ける
- 品位と清潔感ある空間を演出する
IR内には五つ星ホテルを含む3千室以上の宿泊施設や最大会議室収容人員千~3千人または3千~6千人のMICE(国際会議などの総称)施設、歌舞伎や和食など日本の文化を発信する施設などが設置されます。
民間事業者からのコンセプト提案募集結果を公表
横浜市はIR誘致に向けて1月から実施していた民間事業者からのコンセプト提案募集結果を発表しました。参加したのは以下の7つの事業者です。
- ウィン・リゾーツ
- ギャラクシーエンターテインメントジャパン
- ゲンティン・シンガポール・リミテッド
- SHOTOKU
- セガサミーホールディングス
- メルコリゾーツ&エンターテイメントリミテッド
- ラスベガスサンズコーポレーション
ただしラスベガスサンズコーポレーションは日本からの撤退を表明しています。またウィン・リゾーツは横浜IRの進出に向けて設置していた横浜オフィスを閉鎖しました。
事業者提案をまとめると、IRの実現によりインバウンドを含む訪問者数は年間2100万-3900万人になるようです。ちなみに東京ディズニーリゾートの年間入園者数は約3000万人となっています。
ギャンブル依存症対策の素案を公表
12月10日に神奈川県はIRの横浜誘致に向けて、「ギャンブル等依存症対策推進計画(仮称)」の素案を公表しました。
これは2018年10月に施行されたギャンブル等依存症対策基本法で、都道府県に推進計画策定の努力義務が課されたことを受けて公表したものです。
この素案では、カジノにおける正しい知識の普及とともに、相談からギャンブル依存症の治療、そして回復までの支援体制の充実を掲げています。
横浜市長リコール署名活動が終了
横浜市のIR誘致に反対する市民団体が12月5日、林文子横浜市長のリコール(解職請求)をめざす2カ月間の署名活動を終えました。最終的なリコール署名数は90111名と、市長解職の是非を問う住民投票に必要な約50万には届きませんでした。
市民団体は署名数を横浜市に報告し、辞職を求める要望書を市長宛に提出しました。集めた署名簿は専門業者に依頼して溶解処理され、市民団体は解散する意向を示しています。
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